■ 抄録・要旨
| 本研究では、愛知県瀬戸地域に分布するカオリン質粘土堆積層の形成過程に注目し、基盤である花崗岩とその風化物及び粘土堆積層についてダイオキシン類の特徴記載を行った。木節・蛙目粘土堆積層中ダイオキシン類の実濃度範囲は、1,400〜9,700pg/gであり、その99%以上がPCDDsより構成された。さらに木節層上部に狭在する亜炭層から最高濃度:88pg-TEQ/gが検出された。花崗岩やその風化物中のダイオキシン類濃度は検出限界付近であり、粘土堆積層と比較して3〜4桁低い値であった。このことからカオリン質粘土堆積層中に含まれるダイオキシン類は、粘土粒子の移送中もしくは堆積後に、吸着又は生成したものと示唆された。
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